TNFDがCFO向けガイダンス公表|組織全体に投げかけるべき11の質問を示す
公開日:2026年10月15日
SDGs

自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は2026年6月2日、Accounting for Sustainability(A4S)(注)の協力の下、自然への依存・インパクト、リスク・機会の財務的影響について、CFO(最高財務責任者)による評価を支援する新たなガイダンス「Asking Better Questions on Nature for CFO」を公表しました。
TNFDは、企業の意思決定者に向けたガイダンスを『Asking Better Questions on Nature(自然についてよりよい質問をするために)』シリーズとして公開しており、今回のCFO向けガイダンスは、2025年公開された取締役会メンバー向け、CIO(最高投資責任者)向けに続く第3弾です。
TNFDがCFO向けガイダンス「Asking Better Questions on Nature for CFO」を公表
本ガイダンスは、CFOが自然関連の論点をリスク管理、資本配分、企業価値評価、業績管理、財務計画、戦略的意思決定等に統合するために、財務チームや組織全体に対して投げかけるべき主要な質問を示しています。具体的には、以下の5項目11の質問を推奨しており、CFOが自然関連の情報や洞察を財務やリスク管理のプロセスに組み込み、自身や経営チームの意思決定につなげることを支援します。
また、CFOが社内から提出される情報や提言の注視すべき点を示し、取締役会、投資家、その他のステークホルダーから高まるより詳細な情報要件への対応をサポートするものとなっています。また、各質問ごとにCFOが確認すべき情報についても示されています(下表右欄)。
自然のレジリエンスは、世界中の企業のレジリエンスと財務業績の基盤であり、すべてのビジネスモデルは、直接的には水、土地、原材料、生態系サービスの利用を通じて、また間接的にはサプライチェーン、顧客、投資を通じて、自然に依存しています。同時に、企業活動は自然の損失の一因となり、企業が必要とする資源を自然が提供する能力にマイナスのインパクトを与えています。
企業の自然への依存・インパクトから生じるリスクには、座礁資産、事業中断、生産コスト上昇、保険料の増加、資産価値の下落等が含まれます。このことは、財務の最高責任者であるCFOが抑えておくべき点であり、企業経営の最も重要な財務的判断を下すCFOを支援する本ガイダンスの果たす役割は大きいと考えられます。
<表:CFOが組織に投げかけるべき11の質問と確認すべき情報>

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(注)A4S
2004年に当時英国皇太子であったチャールズ3世によって設立された非営利団体。企業の財務・会計の意思決定に環境や社会課題を組み込むことを推進している。
参考情報:2026年6月2日付 TNFD HP
MS&ADインターリスク総研株式会社発行のESGリスクトピックス2026年7月(2026年度第4号)を基に作成したものです。
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