SoN指標の最終案と実装に向けた動向
公開日:2026年7月31日
その他

Nature Positive Initiative(NPI)(注1)が策定を進めるState of Nature(SoN:自然の状態)指標の最終化と各種フレームワーク等への組込みに向けた議論が進んでいます。
最終案のSoN指標は、2つのスコープ(サイト、ランドスケープ/シースケープ)について、4つの指標(生態系の範囲、生態系の状態、種の絶滅リスク、種の個体数)で構成されます。さらに各指標には、それぞれデータの可用性や利用目的に応じた3段階のデータ精度が設定されています(図1)。ドラフトでは、2つの区分(ユニバーサル指標、ケース固有指標)と3つの指標(生態系の範囲、生態系の状態、種)で構成される7つの指標で設計されていました。サイトスケールの指標とランドスケープスケールの指標が混在する設計であったため、パイロットテストを受け、スケールごとに指標を区分する構成に更新されました。
State of Nature指標の最終化と各種フレームワーク等への組込みに向けた議論

国の施策の方向性と、企業・金融機関・投資家・消費者・地域等を含むステークホルダーに期待するアクションについて解説しています。
これまで自然の状態に関する評価指標は多様で、比較や統合が難しいという課題がありました。SoN指標はこうした状況に対して共通の最小セットを提示するものであり、SoN指標の活用方法についても具体的な検討が進められています。
2026年4月9日には、TNFD、GRI、SBTNはSoN指標の活用方法について共同ディスカッションペーパーを公表し、同年6月4日までのパブリックコンサルテーションを開始しました。ディスカッションペーパーでは主なユースケースとして以下の4つが示されており、各フレームワークにおける具体的な活用方法についても検討が進められています(表1)。

このようにSoN指標の活用が各フレームワークで検討される中、今後は自然の状態をどのように測定し、開示指標として位置付けていくかが重要な論点となります。SoN指標の最終版と各フレームワークへの組込みが進めば、自然関連開示はより構造的に整理されていくと考えられます。
(注1) Nature Positive Initiative
自然保護団体、研究機関、企業、金融連合等27団体が参画しており、「ネイチャー・ポジティブ」の定義を含め、ネイチャー・ポジティブの実現に向けて必要なツールとガイダンスを提供することを目的とした団体。
MS&ADインターリスク総研株式会社発行のESGリスクトピックス2026年5月(2026年度第2号)を基に作成したものです。
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