下請法に関する現状の課題を踏まえた改正の検討動向

公開日:2025年5月28日

法改正

2024年12月25日、下請代金支払遅延等防止法(以下、「下請法」という)に関する課題と対応案(改正の方向性)を取りまとめた報告書(注)が公表されました。

下請法に関する課題と対応案

現行の下請法は、2003年に主要な改正が行われてから約20年が経過しています。公正取引委員会と中小企業庁は、2024年7月以降、有識者会議「企業取引研究会」において、適切な価格転嫁をサプライチェーン全体で新たな商慣習として定着させていくための取引環境を整備する観点から、優越的地位の濫用への規制のあり方について議論を重ねてきました。

今回の報告書では、下請事業者保護の不十分さや、下請法の適用逃れといった現行法の課題に対し、規制の強化や適用対象取引の拡大等の改正の方向性が示されました。このうち、事業者が実務上の影響を受けることが想定される主な内容は下表のとおりです。

 

「価格交渉促進月間」の成果を確認するために中小企業庁が実施したフォローアップ調査の結果を解説しています。

 

政府与党によると、2025年の通常国会での法改正を目指し検討が進められています。本報告書で示された方向性どおりに改正された場合、既存取引について下請法の適用対象となるかの確認を実施し、適用対象となる場合には下請法に基づいた対応への移行が求められます。

また、下請法の適用対象となる取引が増加することで、下請法遵守のための管理に係る負担が増大するなど、多くの企業に影響が生じることが想定されます。そのため、企業においては、今後の法改正動向に注視し、改正内容が明らかとなった場合には、早期に自社への影響や社内における管理態勢を確認の上、必要に応じて対策を講じるなどのしかるべき対応を行うことが求められます。

 

 

MS&ADインターリスク総研株式会社発行のESGリスクトピックス2025年3月(第12号)を基に作成したものです。

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