地域密着型の保険代理店としての役割

―まずは御社のご紹介からお願いします―

MAパートナーズ　江刺社長　
「当社は墨田区、江東区、江戸川区をはじめとする城東地域を中心に関東１都6県を営業エリアとして活動する保険代理店です。保険という商品を通じて「お客さまに安心をご提供することを念頭に保険代理店事業を営んでいます。また、地域新聞「みなてらす」の発行にも携わり、地域の話題、地域で活躍する人を取り上げるなど、地域密着型の保険代理店として情報を発信し、住民の皆さまから頼られる存在になることを目指しています。」

代表取締役社長　 江刺憲司様

企業型DCの導入背景

―ご存知の通り、企業型DCは企業が従業員のために毎月掛金を拠出し、従業員自身がその資金を運用する制度です。導入企業社数も年々増加しておりますが、貴社が本制度を導入しようと思ったきっかけを教えてください。―

MAパートナーズ　江刺社長　「会社規模が拡大する中、採用力の強化や従業員のモチベーションの維持向上が不可欠と考えていたことがきっかけです。就業規則をはじめとする評価制度や賃金体系を見直すなど、働きやすい職場環境づくりに取り組む過程で、従業員の退職金制度の必要性も感じていたことから、企業型DCの導入検討を開始しました。制度導入前に、企業型DC導入企業から当社の採用面接を受けた方もいらっしゃったので、中途採用者の受け皿としても有効な制度であると考えていました。」

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―企業型DC導入企業数が増えていますので、中途採用者の受け皿にするというのは良い着眼点ですね。実際、募集要項に企業型DCを記載することでアピールにもなりますしね。退職金の準備手段として生命保険や中退共（中小企業退職金共済制度）、DB（確定給付企業年金）等さまざまな選択肢があるなかで企業型DCを選ばれた理由を教えてください―

MAパートナーズ　江刺社長　「中退共やDBも選択肢の一つではありました。中退共は運用利回りが低いので、退職金を増やすことが難しいと感じていました。また、当社は保険代理店ですので、従業員の金融リテラシー強化をお客さまへの提案力強化につなげたいという考えがありました。独立した金融事業者として、保険だけでなく資産運用に関するアドバイスができないと、お客さまの要望に応えられません。また、自社のビジネスチャンスを喪失するおそれがあると考えていましたので、従業員のモチベーション強化と同時に、本業に活かせる企業型DCを導入することにしました。」

―確かに貴社の本業と資産運用は関連性が高いので、従業員教育として企業型DCを活用できますね。最終的には企業型DCを導入されることになったわけですが、導入に際して何か工夫されたことはありましたか？―

MAパートナーズ　江刺社長　従業員が給与から自ら任意で負担（拠出）する個人型DC（＝ｉDeCo）に委ねるか、会社が制度として掛金を負担（拠出）する企業型ＤＣを導入すべきか悩みましたが、従業員の満足度を高めることを優先し企業型を導入することにしました。掛金額については、従業員一律で毎月10,000円で設定することも考えましたが、在籍年数に応じて掛金を増やす設計にすることで、より多くの退職金額になるように工夫しています。また、在籍年数に応じて掛金が増えますので、雇用の安定につながることを期待しています」

―在籍年数に応じて掛金額を増やしていくことで従業員の定着を図りやすいですよね。企業型DCは導入企業独自に掛金設計ができますので、その特徴をうまく活用されていると思います。企業型DCの導入に際してコスト面等何か不安などありましたか？―

MAパートナーズ　江刺社長　「あらかじめ従業員の在籍年数に応じた掛金額がわかっていますので、コスト面で大きな不安はありませんでした。どちらかといえば、制度を導入することに対して従業員がどのように感じるかが不安でした。運用リスクを従業員が持つことになりますので、それを会社が丸投げしたと誤解する従業員がいないか不安でした。結果的には、NISAやiDeCoの普及で理解のある従業員が多かったので、スムーズに導入することができました」

　株式会社MAパートナーズの従業員の皆さま
【左から4番目が江刺社長】

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企業型DCの制度導入に対する従業員の反応

―企業型DCの導入時、従業員の皆さまの反応はいかがでしたか？―