一般的には、以下の図のように自然災害などの不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための方針、体制、手順等を示した計画のことをBCP/事業継続計画(Business Continuity Plan)と呼びます。
また、PDCAサイクルを回すことで、平時からBCPの改善を図ることや、教育や訓練の実施などで取組を浸透させることなどを含めて、BCM/事業継続マネジメント(Business Continuity Management)として位置付けられています。
内閣府(防災担当)の事業継続ガイドライン(令和3年4月改定)を基に作成
では、中小企業におけるBCPの策定状況はどうなっているのでしょうか?2022年5月に帝国データバンクが実施した調査によると、BCPの策定率に関し、大企業では33.7%に上昇しているのに対し、中小企業は横ばいで14.7%に留まっています。また、策定が進まない理由としては、「策定に必要なノウハウ・スキルがない」「策定する人材がいない」といった理由が上位を占めています。
帝国データバンク 事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2022年)を基に作成
会社の規模や業務内容等にもよるため一概には言えませんが、以下のようなステップやプロセスでBCPの策定やその後の運用が行われることが一般的です。
1 基本方針・運用体制の検討 | BCP/BCMに取組むにあたっての目的や方針のほか、社内の取組み体制を検討します。 |
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2 対象業務の検討(重要業務・目標復旧時間等の検討) | 災害等の発生時でも継続すべき「重要業務」を選定し、その 業務をいつまでに復旧するか(目標復旧時間)を検討します。 |
3 具体的なBCPの策定 | 目標復旧時間内に重要業務を継続するための戦略や手順を具体化し、文書に整理します。 |
4 従業員教育・研修の実施 | 策定したBCPの実効性を高めるため、訓練や教育による従業員への周知を行います。 |
5 継続的な見直し・改善 | 訓練で洗い出された課題や組織体制の変化を踏まえ、現状のBCPの見直し・改善を定期的に行います。 |
なお、この1~5のステップを満たすとともに、中小企業でBCP策定が進まない理由(ノウハウがない、人財がいない)を解決するサービスとして、「BCP育成支援システム」レジリードを用意しています。
内閣府(防災) | |
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中小企業庁 | |
MS&ADインターリスク総研 |
これまで見てきたとおり、必要と感じていてもなかなかBCPの策定まで手が回らないという企業も多いようです。そこで、経済産業省中小企業庁が自然災害等に対する中小企業の事前対策を推進するために創設した国の認定制度『事業継続力強化計画認定制度』が注目を集めています。
本制度は、自然災害や感染症などに対する初動対応や基本的な事前対策などについて、中小企業が策定した計画を国が認定する簡易版BCPともいうべきもので、税制優遇や金融支援等の措置も受けられることから取得する企業が増えています。まずは、この計画の策定から行ってみてはいかがでしょうか?
中小企業庁HP | |
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独立行政法人中小企業基盤整備機構 |
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冊子「備えましょう!自然災害・感染症リスク」~今、企業が取り組むべき強靱化対策~
事業継続力強化計画の制度内容や策定の流れをわかりやすく解説しています。
企業の防災チェックシート
災害発生時の被害を最小限に抑え、事業を早期復旧させていくために必要なチェック項目です。ヒト・モノ・カネ・情報で項目を分類していますので、この機会にしっかり見直しましょう。
【運送・荷主事業者向け】保管貨物チェックシート
風災・水災に備えて、保管貨物の被害を最小限に抑えるために必要なチェックポイントをご案内します。
スマホアプリ「スマ保災害時ナビ」
大規模自然災害に遭遇したときの安心・安全な行動をサポートします!
防災グッズ販売・期限管理サービス 「3日分オフィス防災セット」
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防災グッズ販売・期限管理サービス 「車載用備蓄品セット」
降雪や自然災害等により車が立ち往生し、身動きが 取れない場合に備えることができる、車載用の備蓄品セットです。
BCP育成サブスクシステム「レジリード」
BCPを「育てていく取組」を「自走」できるよう長期間にわたって伴走支援するシステムです。
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