策定に必要なノウハウや人手が足りない
必要性や費用対効果を感じにくいことも課題
策定後も、社内外との連携や見直しが必要
<BCPの策定に役立つ情報>
事業継続力強化計画認定制度の申請
<『事業継続力強化計画認定制度』に関する情報>
費用の掛からない事前対策
策定後の実効性の強化
【参考情報】
冊子「備えましょう!自然災害・感染症リスク」~今、企業が取り組むべき強靱化対策~
企業の防災チェックシート
BCM取組レベル診断
事業継続力強化計画策定サポートサービス
【運送・荷主事業者向け】保管貨物チェックシート
スマホアプリ「スマ保災害時ナビ」
防災グッズ(期限管理サービス付き) 「オフィス用3日分備蓄セット」
防災グッズ(期限管理サービス付き) 「車にのせておく防災セット」
地震被災想定策定支援サービス
策定に必要なノウハウや人手が足りない
2025年に帝国データバンクが実施した「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査」によると、BCPを策定していない理由として、「策定に必要なスキル・ノウハウがない」「策定する人材を確保できない」「策定する時間を確保できない」といった回答が上位に挙がっています。
自然災害や感染症、サイバー攻撃、インフラの寸断等、事業継続を脅かすリスクは多様化しています。一方で、中小企業では限られた人員で日常業務を回しているケースも多く、BCPの必要性を理解していても、専門知識や担当者、検討時間を十分に確保できないことが大きな課題となっています。

必要性や費用対効果を感じにくいことも課題
同調査では、中小企業において「策定する必要性を感じない」「策定する費用を確保できない」といった理由も見られます。特に小規模な企業では、災害時の対応を日頃から口頭で共有しているため、改めて計画として文書化する必要性を感じにくい場合もあります。
しかし、災害発生時には従業員の安否確認、取引先への連絡、重要業務の継続、情報システムの復旧等、短時間で判断すべき事項が多く発生します。平時のうちに対応方針を整理しておくことで、初動対応の混乱を抑え、事業停止による影響を小さくすることにつながります。
策定後も、社内外との連携や見直しが必要
BCPは「一度策定すれば終わり」ではありません。組織体制や取引先、事業内容、利用システム等が変われば、必要な対応も変わります。また、災害時には自社だけでなく、仕入先、物流会社、販売先、委託先等との連携も重要になります。
そのため、BCPを実効性のあるものにするには、部署間の役割分担や連絡体制を明確にし、訓練や定期的な見直しを通じて、実際に使える計画へと更新していくことが求められます。
一般的には、以下の図のように自然災害等の不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための方針、体制、手順等を示した計画のことをBCP/事業継続計画(Business Continuity Plan)と呼びます。
また、PDCAサイクルを回すことで、平時からBCPの改善を図ることや、教育や訓練の実施等で取組を浸透させること等を含めて、BCM/事業継続マネジメント(Business Continuity Management)として位置付けられています。

内閣府(防災担当)の事業継続ガイドライン(令和3年4月改定)を基に作成
では、中小企業におけるBCPの策定状況はどうなっているのでしょうか。2025年に帝国データバンクが実施した調査によると、BCPを「策定している」企業は20.4%となり、調査開始以来初めて2割を超えました。
一方で、企業規模別に見ると、大企業の策定率が38.7%であるのに対し、中小企業は17.1%にとどまっています。BCPへの関心は高まりつつあるものの、中小企業ではスキル・人手・時間の不足等から、策定が十分に進んでいない状況がうかがえます。

会社の規模や業務内容等にもよるため一概には言えませんが、以下のようなステップやプロセスでBCPの策定やその後の運用が行われることが一般的です。
| 1 基本方針・運用体制の検討 | BCP/BCMに取り組むにあたっての目的や方針のほか、社内の取組体制を検討します。 |
|---|---|
| 2 対象業務の検討(重要業務・目標復旧時間等の検討) | 災害等の発生時でも継続すべき「重要業務」を選定し、その 業務をいつまでに復旧するか(目標復旧時間)を検討します。 |
| 3 具体的なBCPの策定 | 目標復旧時間内に重要業務を継続するための戦略や手順を具体化し、文書に整理します。 |
| 4 従業員教育・研修の実施 | 策定したBCPの実効性を高めるため、訓練や教育による従業員への周知を行います。 |
| 5 継続的な見直し・改善 | 訓練で洗い出された課題や組織体制の変化を踏まえ、現状のBCPの見直し・改善を定期的に行います。 |
<BCPの策定に役立つ情報>
| 内閣府(防災) | |
|---|---|
| 中小企業庁 | |
| MS&ADインターリスク総研 |
事業継続力強化計画認定制度の申請
これまで見てきたとおり、必要と感じていてもなかなかBCPの策定まで手が回らないという企業も多いようです。そこで、経済産業省中小企業庁が自然災害等に対する中小企業の事前対策を推進するために創設した国の認定制度『事業継続力強化計画認定制度』が注目を集めています。
本制度は、自然災害や感染症等に対する初動対応や基本的な事前対策等について、中小企業が策定した計画を国が認定する簡易版BCPともいうべきもので、税制優遇や金融支援等の措置も受けられることから取得する企業が増えています。まずは、この計画の策定から行ってみてはいかがでしょうか?

<『事業継続力強化計画認定制度』に関する情報>
| 中小企業庁HP | |
|---|---|
| 独立行政法人中小企業基盤整備機構 |
費用の掛からない事前対策
BCPの策定においては、それほど費用を掛けずに取り組める事前対策が多くあります。一例として、次のものが挙げられます。
・避難計画の作成
・電気、水道等のライフラインの代替手段の特定
・非常時の従業員連絡先リストの作成
・非常時の従業員安否確認方法の周知
・非常時の緊急連絡用リスト(警察、消防、電気、ガス、水道等)の作成
上記の事前対策は、事前のチェックによって実施できるものばかりです。社内でのコミュニケーションを十分に行いながら、必要な対策を実施してみましょう。
策定後の実効性の強化
BCPは一度策定して終わりというものではなく、以下の項目においてチェックや連携が重要になります。
・毎年の計画の見直し
・取引先との連携
・防災訓練実施
BCPを毎年見直していくことは、従業員への周知につながりますし、いざという時のスムーズな対応に結び付くでしょう。また、取引先との連携を図ることで、自社において取り組むべき課題等が見つかりやすくなります。
そして、定期的に防災訓練を実施することで、さらに実効性のある取組の強化につなげられます。BCP策定後の取組についても検討しておきましょう。
【参考情報】
2008年12月16日付 内閣府 「事業継続計画策定に係る課題等の状況」
2017年3月付 経済産業省ヘルスケア産業課 「健康経営の推進について」
2025年6月20日付 帝国データバンク 「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2025年)」
2025年2月3日付 中小企業庁 「中小企業BCP策定運用指針~緊急事態を生き抜くために~ 6.事前対策メニュー一覧」
2025年2月3日付 独立行政法人中小企業基盤整備機構 「BCPはじめの一歩 事業継続力強化計画をつくろう!」
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企業の防災チェックシート
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