白ナンバー事業者のアルコール検知器によるチェックの義務化

公開日:2023年7月26日

人事労務・働き方改革

一定台数の自家用車(白ナンバー車)を使用する事業所について、2023年12月よりアルコール検知器を用いたチェック実施の義務化が施行される見込みです。今回はこのアルコール検知器の使用義務化について、その内容と規程のポイントをお伝えします。
なお、本号は社会保険労務士法人みらいコンサルティングに寄稿いただきました。

アルコールチェック義務化

乗車定員が11人以上の白ナンバー車1台以上を使用している事業所又は乗車定員にかかわらず白ナンバー車5台以上を使用している事業所(50cc以上の自動二輪車を使用している場合、1台を0.5台として計算)については、安全運転管理者の選任が道路交通法で義務付けられています。

2022年4月に道路交通法施行規則が改正され、運転者の酒気帯びの有無を確認し、記録を1年間保存することが、安全運転管理者に対して義務付けられました。

アルコール検知器使用義務化

アルコールチェックについては、2022年10月から検知器を使用した確認が義務化される予定でしたが、検知器の調達が困難であることを理由に延期されていました。

今般、検知器市場の状況が改善されたことを受け、2023年12月よりアルコール検知器の使用義務についての規定が施行される見込みとなりました。義務化されるのは下記2点です。
(1)運転者の酒気帯びの有無の確認をアルコール検知器を使っておこなう
(2)アルコール検知器を常時有効に保持する

アルコール検知器について

アルコール検知器とは、呼気中のアルコールを検知し、その有無又はその濃度を警告音、警告灯、数値等により示す機能を有する機器を指します。また、アルコール検知器を常時有効とするための保守管理として、電源が確実に入ること、損傷がないことを毎日確認し、少なくとも週1回以上は、酒気を帯びていない場合はアルコールを検知せず、アルコールを含有する液体等にはアルコールを検知することを確認することが求められます。

飲酒運転防止規程の定め方

アルコール検知器を使用したチェックが義務化されることに伴い、飲酒運転防止規程の策定や改定が必要となります。規程においては、安全運転管理者や従業員の責務を明確化するとともに、酒気帯びの有無確認の方法、基準や手順、アルコールが検知された場合やアルコールチェックを実施しなかった場合の従業員への警告・懲戒処分などを定めることが必要です。業務中の飲酒運転は、会社経営に大きな打撃を与えることが想定されるため、規程については厳格な内容とすることをお薦めします。

※三井住友海上経営サポートセンターでは、8/3(木)に本テーマについてのセミナーを開催します。
下記URLよりお申込可能ですので、是非お申し込みください。

(寄稿:社会保険労務士法人みらいコンサルティング、発行:三井住友海上経営サポートセンター)

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