SDGs達成度、日本は7年ぶりのランク上昇で過去最低挽回も、ジェンダーなどが深刻課題のまま

公開日:2024年8月28日

SDGs

国連「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が2024年6月17日に公表した「持続可能な開発レポート2024」によりますと、SDGs目標達成度で日本は対象167か国中18位と、過去最低だった2023年から3ランク上昇し、2017年の11位以来の横ばい・降下傾向を7年ぶりに挽回しました。

「持続可能な開発レポート2024」を公表

国連「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」が2023年6 月21日に公表した「持続可能な開発レポート2023」について解説しています。

 

SDSNは2016年から報告書を毎年発行し、SDGsの17個の目標ごとに「達成済み」「課題が残る」「重要な課題」「深刻な課題」の4段階で各国の達成度を評価しています。

今年の1位はフィンランドで、4年連続のトップとなり、2位スウェーデン、3位デンマーク、4位ドイツ、5位フランスと続き、4位のドイツまでは前年と同じです。また、24位のオランダを含む上位は、18位の日本を除いて欧州の国々が占めました。

日本は、10個の目標で前年から進捗の評価を得ました。一方で、「深刻な課題」と評価された5個の目標は昨年と同じ顔触れです。特に目標5(ジェンダー平等を実現しよう)、目標13(気候変動に具体的な対策を)は、2016年から連続で「深刻な課題」と評価されています。

目標5では国会議員の女性比率の低さと男女の賃金格差が、目標13では化石燃料の燃焼による二酸化炭素排出量の多さ等が、引き続き問題視されました。

※各目標のアイコンの色は、赤「深刻な問題」、オレンジ「重要な課題」、黄色「課題が残る」、緑色「達成済み」。矢印は前年からのスコアの変化を示す。

報告書では世界全体のSDGsの達成度について「SDGsのターゲットのうち、2030年までに達成見込みは約16%に限られ、残りの84%は進捗が限定的か後退している」と指摘しました。

MS&ADインターリスク総研株式会社発行のESGリスクトピックス2024年8月(第5号)を基に作成したものです。

 

帝国データバンクが行った調査結果について解説しています。

関連記事

帝国データバンク公表「SDGsに積極的な企業、『過去最高』の54.5%に、人材確保の狙いも ~『多様性』『働き方改革』などで企業イメージ向上~」

2024年8月9日

SDGs

2023年世界と日本のSDGs達成度|現状と今後の課題

2023年10月23日

SDGs

SDGs 達成に向けたローカルアクション、フォローアップとレビューの重要性

2023年7月20日

SDGs

サステナビリティ情報の有報記載、23年3月期から義務化へ

2023年7月10日

SDGs

SDGs推進支援、自治体の半数以上が「登録」制度を採用、全国調査で判明

2023年6月1日

SDGs

おすすめ記事

ヒヤリハットとは?事例と注意点を解説

2024年10月7日

事故防止

Z世代とは?基本的な特徴と働き方、消費行動を解説

2024年9月30日

人手不足

建設業の2024年問題とは?課題となるポイントと対策を解説

2024年9月9日

人事労務・働き方改革

OJTによる教育とは?人材育成につなげていくためのポイントを解説

2024年9月2日

人材育成

SDGs達成度、日本は7年ぶりのランク上昇で過去最低挽回も、ジェンダーなどが深刻課題のまま

2024年8月28日

SDGs

週間ランキング

休職中の社員の社会保険料負担

2023年7月28日

人事労務・働き方改革

お客さまは神様ではない!?カスハラの実態 企業はどう対応すべき?

2024年6月21日

人事労務・働き方改革

弁護士が解説!企業が問われる法律上の賠償責任とは ~店舗・商業施設における訴訟事例~

2024年5月15日

その他

帝国データバンク公表「円安の進行、企業の63.9%が『利益にマイナス』~適正な為替レート、『110円~120 円台』が半数~」

2024年5月31日

その他

障害者雇用に関する制度面の対応

2024年10月4日

その他